こんにちは、Massaです。
最近中学1年生になった娘がいるのですが、勉強すると言って部屋に入ると鍵をかけてしばらく開けてくれないんです。
年頃の娘だから仕方ないとは思うのですが、年々娘との間では私も妻も
口論が激しくなっていくばかりなので、少し心配になって少し調べて出会ったのが・・・
こちらの本
モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方
褒めて育てないと自己肯定感が・・・なんていう程度のことはなんとなく知っていたのですが、この教育の考え方は全く私の思考にはかけらもありませんでした。
前置きが長くなりましたが、今回は先日「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介されていたこちらの本を私の娘との体験を混ぜながら紹介したいと思います。
条件付きと無条件の子育て
こちらの本では子育てには2通りあると言っています。
条件付き子育て
子供の行動の良し悪しで親の愛情の加減を変化させ子供をコントロールする育て方。
子供が親の思いや理想通りに行動できれば褒めて違う行動や考えをすると叱ったり否定したりする。
無条件子育て
行動の良し悪しに関わらず愛情を注ぎ子供の気持ちに寄り添う。
子供の行動心理を理解し成長に合わせた要求をしたり、大人の都合や偏見に囚われずに子供と向き合い考えさせる子育て。
自分の育て方はどうだった?
私の子育ては一貫して条件付き子育てをしていました。
親の立場としては将来自分の子供が恥ずかしくない立派な人間に育ってもらいたいからと思い、良い事、悪い事を教えていたつもりでした。
条件付き子育てのデメリット
- 子共が自分勝手な動機でしか行動しなくなる
親に褒められたいための行動しか考えなくなる。
誰かのために良い事をしたいと心から思わなくなる。 - 誰かに褒められないと自信が持てなくなる
外的な承認によって自己肯定感が左右される - 親子の関係が悪くなる
親から拒絶されたと感じ憤りを覚える - 世代を超えて引き継がれる
条件付き子育てを受けた子供は将来自分の子供にも同じ子育てをしてしまう傾向がある。
私の娘もまさにこの様な感じで、特に自己肯定感に関しては思い当たる節があり、少し壁にぶつかると「私にはできない」と諦めてしまう傾向があります。
幸いな事にまだ親子関係までは悪くはなっていないので今のうちに改善しないといけないなと思います。
無条件子育ての良い所
- 自分で考えて行動することができる子に育つ
- 自己肯定感を持って新しい事にチャレンジできる子に育つ
- 子供と良好な関係ができる
まさに理想的ですね。
ではどの様にしたら無条件子育てが出来るのでしょうか?
無条件子育てをするための5つの条件
- 子供に対するイメージを見直す
- 子供にとって良きリーダーになる
- 子供への要求を考え直す
- 長期的なゴールをもつ
- 褒め方と叱り方に注意する
子供に対するイメージを見直す
「子供は何も知らないしまだ何もできない存在だ」というイメージはつい親がやってしまったり、過保護になったりします。
なので「子供には一人でできる力があるんだ」とイメージを変えたら、きっと一人でできる環境を作りサポートする事でしょう。
つまり子供が自分でできる様になる機会を奪わなくなると言う事ですね。
「子供は大人の言う事を聞くべきだ」と言う考えでは子供を大人の都合に合わせてコントロールしがちになってしまいます。
ところが「子供も大人と同じ様に権利を持った尊い存在だ」と見れば子供の意見もしっかりと聞いて理由や気持ちを聞く事でしょう。
つまり子供に自分で考えて行動する自由を奪わない様にすると言う事ですね。
子供にとって良きリーダーになる
子供にちゃんと向き合って気持ちに寄り添いながらも、必要な制限をして導いていく存在になりましょう。
子供の行動だけを見て良い悪いを親が判断して頭ごなしに批判したり問答無用に叱るのではなく、子供の気持ちや行動の背景を聞き話し合いをもとに解決策を一緒に見つけることが大切です。
子供への要求を考え直す
子供の発達段階でできることできないことが違います。例えば2歳児に大人しく長時間座っていなさいと言うことは現実的ではないです。
「〜しなさい!」「〜しないで」と言う前にそれが大人の都合で子供に押し付けていないか、誰のための要求かを考える様にしましょう。
子育ての長期的ゴールをもつ
普段の子供との接し方が子育ての長期的ゴールの妨げになっていないでしょうか?
例えば
- 自分で考える子に育って欲しいと思いつつ子供が口答えをすると叱ってしまう。
- 自立して欲しいと思っているのに子供が一人でできることでもついついやってあげている。
- 失敗しても諦めない子になって欲しいと思っているのに、失敗させ内容に過保護になっていたり。
親の行動が本当の意味で子供のためになっているのかを意識して考えることが大切ですね。
褒め方と叱り方に注意する
三種類の褒め方
- おざなりほめ:中身のない表面的な褒め方。
すごいね!上手!など - 人中心褒め:性格や能力、外見など表面上の特徴を褒める。
可愛いね!優しいね!頭がいいね! - プロセス褒め:努力や家庭試行錯誤した手順を中心に褒める。
頑張って最後までやり切れたね。
失敗しても諦めなかったね。
おざなり褒め人中心褒めはNG!
理由
1.褒められ依存になる
- 誰かの承認がないと自信が持てなくなる。
2.興味を失う
- 褒められるために行動する様になって楽しい事にも意義を感じなくなる。
3.チャレンジ精神が低下する。
- 周囲からの評価が低下する事を恐れてチャレンジしなくなる。
4.モチベーションが低下する
- 努力に関係なく「上手!」などと褒められるとがんばらなくても良いと思う様になり努力して何かを成し遂げることの必要性を感じなくなる。
褒めるときの3つのポイント
- 1.成果よりもその過程を褒める。(努力、工夫、姿勢)
- 2.具体的に褒める。何が良いのか、どこに感心したのかなど
- 3.もっと質問する。一番気をつけたところはどこか?一番難しかったところはどこか?はい、いいえで答えられない様な会話の続く質問が良いです。
叱り方
罰を与える叱り方はNG
理由
1.より攻撃的になる
- :罰を与える相手に怒りを覚え、反発的な態度になります。
2.力を使った問題解決方法が正当化される
- :親が自ら暴力や圧力を肯定する行為です。
3.親子関係が悪くなる
- :親が信頼できない相手だと思い心を閉ざします。
4.罰を与えても反省を促さない
- :罰受ける罰を逃れる方法を探しだす様になり、自分の行動の問題点を考えなくなります。
ではどう叱る?
上手な叱り方
- 1.「ダメ!」「違う!」をできるだけ使わない様にする。
命に関わる様な緊急の場合を除き否定的な言葉は浴びせない様心がけることが大切です。「ダメ」「やめて」「違う」など否定的な言葉を使うと脳が脅威を感じて戦闘モードになってしまいます。
「そうだったんだ」「わかるよ」から始める。
気持ちを受け入れてあげることで子供の脳が戦闘モードにならずに自分や他人の気持ちに寄り添うことができる様になります。
- 2.結果ではなく努力やプロセスに目を向ける。
褒め方と同じで人中心の批判を避けて結果に至るまでの努力ややり方に対して否定はせずに具体的に一緒に振り返ってあげることが大切です。
能力ややり方を否定されると「どうせできない」と無力感を覚えて次への意欲が失われてしまいます。
- 3.好ましくない行動の理由を説明する。
子供に自分の行動が自信や他人にどんな影響を与えるか(モラル)に焦点を当てて具体的に説明する。
- 4.親の気持ちを素直に伝える。
相手を批判せずに「私」の気持ちを伝える。どう感じているか、なぜそう感じるのか。などです。(私メッセージ)
- ※.逆に相手中心のコミュニケーション例えば「あなたが〜していたから〜だった」というあなたメッセージは受けては責められたと感じやすく攻撃的になったり言い訳したり自己防衛の反応を取りやすくなります。
正直言って我が家でも褒めるときはおざなり、人中心褒めが多かったです。
そのせいか今では始めた頃は好きだったはずの習い事もしばらくすると興味がなくなり練習嫌いになってやめるというパターンが出来上がってしまいました。
そして口癖は「面倒くさい」「ヤダ」・・・新しい事にもあまりチャレンジしなくなってしまいました。
なのでこの子は自分に似て努力をしない怠け者の性格なんだと思っていました。
自分の経験から「それではいけないんだ」という思いから厳しく叱ったこともありました。
でも実はそれが余計に子供の興味を奪う原因になっていたんですね。
まとめ
いかがでしたか?
あなたの子育ては本当の意味で子供と向き合っていたでしょうか?
実は数日前から「無条件子育て」の実践を試みていますが、ついつい否定的な言葉が出てきたり、命令形になってしまったりと常に意識をしていないと難しいなと感じました。
しかし接し方を変えたことで子供の方も少しずつ話を聞く様になったり、自分で考える様になったりと小さい変化が見られる様になってきました。
長い間子供の心に刻まれてしまった親の間違ったメッセージはなかなか消せないかもしれませんが、これからまた長い時間をかけて娘としっかり向き合っていきたいと思います。
本書には具体的な事例も沢山乗っていますので、子育て中のお父さん、お母さんは是非一度本書を手に取ってみてください!!
2021年2月11日Massa
コメント